01『未完成』からの「挑戦」

スタンダードアート事業部
 部長
山本 俊

理念が人を育て、人が会社を強くする

何も考えずに飛び込んだ「アートの世界」

北海道の大学で心理学を学びながら、ほとんど授業に出ず、のんびりした学生生活を送っていました。
就職活動もほとんどしていなくて、「まあ、なんとかなるだろう」と思っていたんです。
そんな中で偶然見つけたのが、アールビバンの求人でした。
正直、最初の動機は“アートってなんかカッコいいかも”という軽いものでした。

でも、入社してみると想像以上に奥が深かった。
アートを通して人と向き合う仕事は、思っていたよりも難しく、そして面白かった。
一枚の絵が人の人生を変える瞬間を見たとき、「この仕事には人の心を動かす力がある」と感じたんです。
ただ当時の私は、その本質を理解するにはまだまだ早すぎました。

最下位から這い上がった2年目

入社1年目は、成績がずっと最下位でした。
テレアポが嫌でサボったり、成果が出ないと落ち込んだり。
社会人としての自覚も薄く、正直「このまま続けていけるのか」と思っていました。

そんな自分を変えるきっかけになったのは、ある上司との出会いでした。
「お前ならできる」と言ってくれた、その一言で、初めて“信頼に応えたい”と思えた。
それまで逃げていたことに向き合い、初めて本気で努力を始めました。
営業の勉強をし、先輩の動きを観察し、ひたすら現場で試行錯誤を重ねる。
少しずつ成果が出るようになり、「努力すれば結果はついてくる」という実感を得た瞬間でした。

ただ、結果が出始めると、次は別の壁にぶつかりました。
売れるようになったことで、傲慢さが生まれてしまった。
数字だけを追うようになり、気づけばお客様との信頼を失い、クレームも増えていった。
あの時の失敗は今でも忘れられません。
数字だけでは、人はついてこない。
“人に信頼されることの意味”を学んだのが、この頃でした。

挫折と再挑戦の連続で掴んだ“リーダーの原点”

5年目でチームリーダーに昇進しました。同期より遅かったぶん、絶対に結果を出したかった。
新拠点の立ち上げを任され、気合い十分で挑みましたが、結果は失敗。業績が振るわず、撤退することになりました。
チームを守れなかった悔しさと、自分の力不足を痛感しました。

その後、東京に戻って再びリーダーとしてチームを率いることになりました。
そこでようやく気づいたのは、リーダーとは「数字を出す人」ではなく「人を育てる人」だということ。
メンバーの心が動けば、チームは自然と強くなる。
そう考えるようになってから、組織全体の空気が変わりました。

でも、また新たな試練が訪れます。
マネージャーになった頃、数字を最優先にするあまり、チームが疲弊してしまった。
離職者が増え、組織が崩壊寸前に。
「数字を追うことは悪くない。でも、理念を忘れたら続かない」――その経験が、今の私の礎になっています。

チーム崩壊の教訓が育てた「理念のマネジメント」

そこからは、「理念で人を育てる」ことを意識するようになりました。
“絵を売る”のではなく、“絵のある生活(くらし)を届ける”――会社の理念をチーム全員で共有し、原点に立ち返ることから始めました。
理念を語る時間をつくり、メンバー一人ひとりと対話しながら再スタート。

結果、チームの空気が変わり、離職も減り、成果も上がるようになりました。
そして、チームは「ベストグループ賞」を受賞。
何より嬉しかったのは、メンバーが自分の仕事に誇りを持ち始めたことです。

理念は、ただのスローガンではありません。
行動の基準であり、チームの背骨です。
「理念があれば数字はあとからついてくる」――それが、私のマネジメントの原点になりました。

理念を軸に、“人が育つ組織”をつくる

現在は営業部長として、スタンダードアート事業全体を統括しています。
現状の売上は50億円程度。中期的には100億円以上を目指しています。
数字だけを追うのではなく、「理念で筋肉質な組織」をつくることが自分の使命だと思っています。

私は、営業の現場が会社の心臓だと思っています。
だからこそ、現場の声を聞き、社員の挑戦を支える環境づくりを大切にしています。
未来塾*で学んだ経営視点や、海外のアートフェアで感じた世界の広さも、
すべては「理念で成長する組織」をつくるための学びです。

アールビバンは、チャンスを自分で掴みにいける会社です。
私自身、“なんとかなる”と思って飛び込んだところから、ここまで来ました。
だからこそ伝えたいのは――「何者でもない自分でも、理念を軸に挑戦すれば、どこまでも変われる」ということ。
これからも挑戦を止めず、仲間とともに“強い組織”をつくっていきたいと思います。

*未来塾:社長主宰の次世代幹部育成プログラム

8人の社員の『未完成』からの「挑戦」