05先輩たちが語る
   
「私のビジビリテ」

「ビジビリテ」とは?

ビジビリテとはフランス語で「視界」のこと。

アールビバンでは会社と学生たちの価値観をすり合わせ、入社への熱い想いを抱く学生たちが、アールビバンというキャンバスでどんな未来の自分を描くのか、そして、学生と企業がお互いを深く知るために、一人ひとりに未来への視野を広げたリポートをお願いしている。

単なる就職活動のためだけではない、これから目指す人生のために必要な未来への視界がビジビリテ。

先輩たちはどのようにビジビリテをつくり、どのように仕事で活かしているのだろうか?

入社2年目にしてチームリーダーに抜擢された3人が、ビジビリテを語り、仕事の現実を語る。

上山 菫  2年目 営業職
千葉 千耀 2年目 営業職
小橋 龍一 2年目 営業職

先輩たちはビジビリテに何を書いたのか?

千葉「二人はビジビリテに書いたこと、まだ覚えてる?」

上山「ほんの少し前に悩みながら書いたはずなのに、今の私には書いていた自分がずいぶん昔のことのように思える。」

千葉「私もそう。3人ともまだ入社2年目なのにね(笑)。私がビジビリテに書いたのは、アールビバンで成長したい!! 新しい人と出会い新しい価値観を知りたい、という自分の気持ちを思いっきりぶつけた感じだった。具体的には、たくさんの人と出会って、独りよがりではなく相手の意見を聞く耳を持つ姿勢を心がけてできるだけ丁寧に接して、今より一歩でも人間として成長したい、人間力を高めたいといったことを書いた。過去の自分と向きあって、現在の自分を分析し、未来の自分を想像する、これからの自分を創造するみたいな感じだった。」

上山「将来どんな自分になりたいのか、アールビバンに入社して何を実現したいのか。あるいは、今までの自分ってどういう人間だったんだろうとか、自分は何ができるんだろうとか、自分の価値観って一体どこで形成されたんだろうとか。それまであまり考えてこなかったことを、とことん突き詰めて考えなくてはならないのが、私にとってのビジビリテ体験だった。納得がいくものを書き上げるまでにはかなり時間を使ったと思う。」
小橋「履歴書とも自己PRとも全く違う方法で自分自身を見つめなおすことができるのがこのビジビリテなのかなって思った。僕の場合は面談でのある先輩との出会いがビジビリテに書きたい内容とうまくマッチして、それほど悩まずに書けた気がする。そういう意味ではラッキーだったと思う。」

上山「あまり悩まずに書けたなんて羨ましい(笑)。」

小橋「アールビバンに入社してこの先輩のようになりたい!!この先輩の後を追いかけて、いつの日か追いつき追い越したいって思える人に出会えたからね。自分の目標を見つけたという気持ちをそのままビジビリテに素直に書いた。最終面接で社長にビジビリテをベースにプレゼンテーションした時も、社長が『うん、うん、そうか』と繰り返し頷きながらじっくり聞いてくれたことが、今でも記憶に残っている。」

上山「入社してこの先輩を目標に頑張りたいという強い気持ちが伝わったんだね。」

小橋「むしろそれだけで押し切ったっていう感じ(笑)。」

千葉「自分の気持ちを正直に書ける時間があってすごく良かったと思う。私も面接の担当者から『自分に素直に書いたほうがいい』とアドバイスされたことを覚えている。社長へのプレゼンでは手応えを感じた?」

小橋「いや、実は少し不安になった。社長からは『よし、わかった!!』と言ってもらえたけれど、あまりにもスムーズに終わりすぎてほんとうにこれでいいのかなって(笑)。」

上山「私の場合、過去、現在、未来と自分を3人に分けて表現した。振り返ると過去の自分は、親に勧められたことだったりとか、友達に勧められたことばかりをやってきた人生だった。親に勧められて習いごとだったりとか、友達に誘われてスポーツを始めたりとかね。自分から進んで何かをやりたいって思ったこともあまりなかった。でも現在の自分は、2回の留学を体験し、何事にも好奇心を持って積極的に行動できる人間に変わった。そして将来は女性が活躍できる環境が整っているアールビバンの営業職で、自分が大切にしている好奇心とワクワク感、絵画によって物質的な豊かさではなく心の豊かさを多くの人々に提供したい、そんな気持ちを文章にした。文章にして初めて自分の考えていたことが整理できたというか、自分が自分を理解できた部分もあって、それは私にとっては収穫だったかな。」

千葉「私も昔のことを思い出したり、自分を見つめ直すことによって自分の中の価値観を改めて自覚させられた。ビジビリテはアールビバンに入社するために書いた文章だったけど、それだけではない気づきを与えられた気がしている。」

自分と向き合うことが、ビジビリテの第一歩。

上山「まず、ありのままの自分をさらけ出して見つめ直すことがビジビリテのスタートだよね。」

小橋「これからビジビリテを書く人にアドバイスするなら、自分が思っていることや自分の良いところ、悪いところも正直に書くことかな。ビジビリテに関しては、自分を飾ったり変に脚色しても全く意味がないと思う。文章に仕上げて提出すると考えるとたいへんなことのように思えるけれど、ビジビリテは最終の社長面接での台本のような側面もある。社長面接の事前準備、自分が話したいことを文章にまとめると考えれば、これは書くべきことなのかもしれない。」

千葉「上手な文章とか特別なストーリーは全く必要なかったよね。それよりも熱意とか感情、自分の想いを伝えることが大切だと思う。あまり難しく考えないで、まず飾らない自分を出すことが大事。立ち止まって自分を振り返る時間なんて滅多にないから、自分を知る良い機会を与えられたとポジティブに考えたほうが絶対にいい。息詰まったら一人で悩まずに、人事担当の方に相談したりアドバイスをもらいながら進めるのがいいと思う。」

上山「そうそう、私もそうした。自分なりに完成したと思ったら、まず人事の担当者にメールして一度読んでもらうといいと思う。担当者は感想やアドバイスをくれるから、そこからまた内容や文章をブラッシュアップできる。私にとってのビジビリテは、今の自分の軸みたいなものを見つける、自分の本質を見つめ直せるいい機会だった。少なくとも私には今までになかった新鮮で貴重な時間だった。形として残るビジビリテは、この先もし自分がなにかを見失った時には、もう一回立ち返られる場所にもなるような気がしている。」

小橋「僕の場合、ビジビリテに自然体の自分を出せたことが結果として良かったのかな、と思っている。それができていたから社長面接でも変に肩に力が入らずに、自分がアールビバンという会社で何をしたいのかを、真っ直ぐに伝えることができたんだと思う。」

ビジビリテは目標であり夢であり、指針ともなる。

千葉「ビジビリテに書いたことって、一年が過ぎた今の段階で二人は実現してるのかな?」

小橋「まだまだ全然、道半ば。この人と同じ場所で働きたいと追いかけた先輩の後ろ姿も、まだ視界にも入っていないような気がする。」

上山「私は“好奇心を持ち続け、挑戦し続ける人生をこの会社で実現したい”みたいな感じで書いたんだけど、それが実現するっていうのは、自分が挑戦をしていく過程で、それまで支えてくれた両親や祖父母、家族みんなに感謝の気持ちをしっかり伝えられることかなって思っている。それは私が仕事を続ける意義だったりもしかすると私の夢だったりするのかもしれない。そういった意味ではまだまだ形として、数字として、きちんとは表れてきていない。ただ、今、新しいことに挑戦していきたいっていう部分では、2年目の今年からチームリーダーを任せていただいているので、大きなチャンスが回ってきたと、これからの自分にワクワクしているところ。」

千葉「私は、まだまだどうなんだろうっていう感じかな。あっという間の一年だったけれど、自分の中で感じているのは、自信がついたのかって言ったら、全然足りてないというのが正直なところ。成長できる部分ってまだあるんだろうっていうのは、日々の業務の中ですごく感じている。面接の時に部長から『一人前の社会人として自信が持てるようになるには、3年は続けないと』って言われたことが、今はすごく現実味がある。」

小橋「僕の場合、子供の頃からかっこいい大人になりたいってずっと憧れていた。ただ、自分にとってのかっこいい大人って、具体的には全然イメージができなかった。僕にとって抽象的な存在だったかっこいい大人が具現化したのがアールビバンで出会った先輩。だから絶対に追いつきたいと思った。今、自分としては少し成長したなって思う瞬間もあるけれど、その先輩だってまだまだどんどん成長している。自分と先輩の距離はほとんど縮まっていない。僕が先輩と同じ土俵に立てる場面ってほんとうに少ないんだけど、やっと同じ土俵に立てるなって思えた部分が、今年の4月からなったチームリーダーという役職。チーム全体で競える場所ができたって思ったのが、現時点でのやりがいにもつながっていて、仕事がおもしろいなって思えている。」

仕事に活きる、ビジビリテというモチベーション。

千葉「私もチームリーダーになったことで、違うモチベーションが背中を押してくれる。今までは目の前のお客さんのために、そこに一心になっていたけれど少し違ってきた。チームメンバーを引っ張ることによって、自分自身も変化していくことが嬉しい。自分のためだけじゃなくて誰かのためというか、チームのためにも頑張りたいっていう気持ちが自然と生まれ育ってくる。」

上山「そうだね。新しいことにも挑戦させてもらっているこの環境があるからこそ自分自身も成長したいし、その成長した姿を見せて、両親や家族を安心させてあげたいって思う。チームリーダーになってまだ数ヶ月しかたってないので、そういった意味では、今年もまた挑戦の1年。今年はチームが目標を達成したり、自分が引っ張ってきた後輩たちが目標を達成することによって、それを自分自身の成長、自分の喜びにしたい。」

千葉「チームリーダーになって、自分だけじゃなくて、チーム全体にきちんと目を配らなくてはいけなくなった。自分がやるのは当たり前、できることが前提でメンバーのいろいろな部分をサポートしていかなければいけない。とにかく試行錯誤しながら、先輩たちのアドバイスや意見をもらいながら手探りでやっている。でもそれがやりがいであり挑戦しているという実感がある。」

小橋「チームリーダーになって明らかに考え方が変わってきた。一人よりチーム、チームより全体みたいな考え方になった。後輩を指導するのはたいへんだけど、それが後輩の役に立ち自身の成長につながっている自覚があるし、チームの成長が仕事のやりがいになっている。後輩の育成に注力しなきゃいけない時間も出てきたので、時間の効率的な使い方を考えたりもする。」

上山「今までと違う環境になり立ち位置も変わったわけだからね。後輩の成長を手助けしながら自分も成長していけたら、それはそれで最高に気持ちいい。新たな挑戦ができるフィールド、成長できる場所を与えられたってことは素直に嬉しい。まだまだこの先もチームみんなで前に進みたい。それが自分の夢の実現にも繋がっていくと信じている。」